海外ドラマ

警視グレイス シリーズ5

ついに妻失踪/死亡の全貌が判明!宿敵カシアンの本性も!

Grace Serise5
2025年 イギリス カラーHD 105~110分 4話 ITV Studios/ITV AXNミステリーにて放映
クリエイター:ラッセル・ルイス 脚本:エド・ウィットモア、ジェス・ウィリアムズ、ガイ・バート、キャロライン・キャットバー 監督:イモジェン・マーフィー、ジョン・ジョンズ、ジョン・イースト、ニルパル・ボーガル 原作:ピーター・ジェイムズ(「ロイ・グレイス警視」シリーズ)
出演:ジョン・シム、リッチー・キャンベル、ローラ・エルフィンストーン、ゾーイ・タッパー、ブラッド・モリソン、サム・ホアー、フィン・グィガン、ジュリエット・モタメド ほか

 原作あるんで、さすがに完全に忘れました・・は、無いとは思ってたけど。本シリーズは、ドラマの当初から主人公である警視ロイ・グレイスさんが引きずってきたものの、最近は新しい恋人ができて、どーでもいい話になりかけていた、ドラマの本筋縦糸が、ついに完結を迎えることになります。うーん、忘れていなかった!素晴らしい。(笑)

 そっちはそれとして、ロイ(ジョン・シム)が、クレオ(ゾーイ・タッパー)との仲が進展して、あまりにウキウキなのは雰囲気が壊れると思ったのでしょうか!
 前シーズンでは、グレイスの子供を妊娠して幸せの絶頂だったクレオが、やばい精神状態でスタートします。そう、クレオさんは流産してしまったようなのです。
 前のシリーズではロイの支えとなっていたクレオが、このシリーズでロイの心配のタネとして、少しづつ心を開いてきた(サンディが残した)息子・ブルーノ(フィン・グィガン)とともに足を引っ張るパターン。
 前シリーズで、前立腺癌が見つかったノーマン(クレイグ・パーキンソン)は、スケジュールが合わなかったのか、本シリーズでは付き合っていたベラ(ローラ・エルフィンストーン)にも行き先を伝えず失踪していることになっていて、プロフェッショナルなベラも少し悲しい雰囲気で、シリーズ・スタートです。
 ロイの相棒である、グレン(リッチー・キャンベル)は、相変わらず妻アリ(レベッカ・スクロッグス)に寄り添ってはいますが・・病院の人手不足で過重な労働を強いられているアリが、亡くなった患者のペニシリン・アレルギーの履歴を見逃した嫌疑をかけられ、医療過誤の告発に直面することに・・。これは、本シーズンでは解決しないままだけど・・忘れたわけじゃ無いでしょうね?
 それから、ニック(ブラッド・モリソン)も妻に追い出された挙句に、所内で証拠隠滅を図った嫌疑までかけられて散々な目に。
 ノーマンの代わりといってはなんですが、チームには傍若無人な感じのガサツな若い女子刑事ヴィー・ワイルド(ジュリエット・モタメド)が配属されて来ます。
 
 ところが事件の方は今までとはだいぶ雰囲気がちがって、とにかくどれもブライトンで活動する犯罪組織が起こしたもので、ド派手になってます。この辺は、人気も上がり、予算が大幅に投入された結果でしょう。
 特に、撮影予算のほとんどが注ぎ込まれたのではないか?と心配になる第1話(Dead If You Don’t)は、地元ブライトン・チームのサッカー試合中に、爆発予告だされるという緊迫した話。エキストラの数も撮影の大変さも桁違いで、今までの「グレイス」とは違ったレベルです。
 背後には、サッカーチームのスポンサーの一人で、富豪のトレーダーと彼の運用で資産を溶かした、犯罪組織が暗躍しているのですが、非番だったロイの休み返上の出動で、なんとか爆発物の回収に至ります。
 第2話(Dead At First Sight)は、いかにも予算を使い果たした感じ(笑)で、今までの調子に戻りました。ホテルで遺体で発見された浮気男。しかし犯人は、直前にホテルから出た愛人も、男の部屋を訪ねた妻でもなく、さらに男の映像が別の女性たちを騙すAIフェイクに使われていたことが判明し、事件は意外な展開を。
 第3話(Need You Dead)は、何気に全シリーズを通してのクライマックスになってます。出だしは共同アパートに住んでいる、IT開発者の女性が、ショートメッセージで脅迫されたあとに、家に帰ると部屋は荒らされ、さらにはそのまま殺害されるという事件から。彼女の開発したメンタルヘルス・アプリがらみかと思うと、事件は意外すぎる方向に!結局、犯罪組織に関わった彼女の弟が関連した事件だとわかるのですが・・・警察に届いているはずの、犯罪組織壊滅につながる証拠も隠蔽されていることがわかり、ロイの長年の天敵で上司でもあるカシアン・ピュー(サム・ホアー)の存在に行き当たるというもの。
 第4話(Find Them Dead)は、第3話が、「ええ、こんなんでいいの!?」という解決に至ったあとなのに、ロイは続けて仕事中毒で、今度は長年かけて追い詰めてきた、ブライトンの麻薬組織の首謀者を起訴する裁判ドラマになっています。実は、被告席に立っていた弁護士ではなく、意外な黒幕がわかるあたりは、これまでのグレイスらしい展開と言えるでしょう。
 原作1話づつが映像化されていますが、現在ピーター・ジェームズの原作本は23冊発表されているようで、タイトルからすると、本シリーズでは2018年作の<Dead If You Don’t>、2019年作の<Dead At First Sight>ときて、2017年の<Need You Dead>に戻り、最後が2020年作の<Find Them Dead>となっています。
 
 本作は、ほぼ日本の2時間ドラマと同じ構成で、1本づつの映画と同じ。現代の作品なので展開は早い方ですが、ややかったるい部分は多少なりともありました・・。しかしシリーズ5は、さらに展開は素早く、見せ場も多いので、その辺は完全に解消されたというべきでしょう。
 縦糸に関しては、今回ついに3話目で、ロイも妻の浮気相手がカシアンであることを知り、ついに決着をつける時がやってきますが・・・。やけくそになって逃亡するカスアンをロイとブランソンが追い詰めるのはともかくも・・、そもそもイースト・サセックス州警察副総監が、こんなやけくそでいいのか!警察組織の方が、心配になります。
 ま、4話目では一応、その後遺症として、被告側の弁護士が、副総監が犯罪者に加担していた件を持ち出して、陪審員にアピールする様や、内部監査が入るシークエンスが描かれますが、全体のラストでは、刑務所にいるカシアンがロイを呼び出し、サラの死にまつわる真相とその息子、ブルーノを許しはしないことを伝えて、シリーズは6へと続くことが示されるのでした。

 実際に、ITVもシリーズ6の制作はすでに発表しているので2026か翌年には見られるでしょう。問題は、こんどこそ最後まで行くのかどうかでしょうね。

By 寅松

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