THE GUILTY/ギルティ

電話しているオヤジ以外、何も画面に出てこない恐怖映画!

Den skyldige/The Guilty
2018年 デンマーク 85分 Nordisk Film Spring/ニュー・デニッシュ・スクリーン Amazon Primeで視聴可能
監督:グスタフ・モーラー 脚本:グスタフ・モーラー
出演:ヤコブ・セーダーグレン、イェシカ・ディナウエ(声)、ヨハン・オルセン(声)、オマール・シャガウィー(声)、カティンカ・エヴァース=ヤーンセン(声)、ヤコブ・ローマン(声) ほか

 こりゃあ、なかなか恐怖の映画です。画面に出てくるものが、最初から最後まで、電話で話しているおっさんだけなのです!こんな恐ろしいことあるでしょうか!
 いくら低予算の映画でも、ここまで徹底しているやつは見たことがありません。
 どーゆーこと?と思うかもしれませんが、嘘じゃないのです!そんな、映画見られるかよ!!と心配されるのはごもっとも、しかし十分見られます。その上、話は秀逸ですし、どんどん引き込まれます。しかも、十分怖いです。
 密室で展開する、演劇的な映画というのは、すでにいくつもありますが、そういう手法ではありません。どちらかというとドキュメンタリー調。ま、今は消えてしまったラジオドラマというものが存在すれば、それでも十分いけそうな素材ですが、わざわざ映画にしたとうのも、意外性という意義はあります。(ちなみに、すでにTBSラジオがオーディオドラマ化したらしいです。:笑)

 主人公は、なんだか全然フレンドリーじゃない暗い警官のアスガー・ホルム(セーダーグレン)。こんな奴がなんで緊急電話なんだ〜、と思っていると、どうやらこの男、職務中に事件を起こして裁判中の身。警官の職務に戻れないので、仕方なくボランティアとして、緊急電話対応の担当をやっているようです。
 しかも、明日の裁判で相棒がうち合わせ通り、口裏を合わせてくれれば無罪放免で職務に戻れるらしい。
 緊急電話というのは、こんな北欧の国でもやっぱりしょうがない要請が多く、ドラッグ中毒やら、風俗店で暴れてつまみ出された男が、逆恨みで通報するとか、そんあのばっかですが、そこは主人公、現場警官なので「それはお前の自業自得だ!」とか、まったく取り合いません。

 ところが、ある通報が怯えた女の声でかかってきます。どうやら、子供と電話しているのを装って、通報しているようです。アスガーは、なんとか必死で「よし、じゃあ、答えないでいい、こちらから尋ねるからイエスかノーだけ・・」と言いながら、電話の主イーベンが、元夫のミケルに白いバンで誘拐されたことを聴き出します。
 当然、現場にパトカーを急行させますが、如何せん車のナンバーも、正確な位置もわかりません。警官とのやりとりも、全部電話の声だけです。
 アスガーが、なんとかイーベンの身元を割り出して、その自宅の家電にかけてみますが、出たのは6歳の少女マチルデ(エヴァース=ヤーンセン)でした。パパがママをなぐって、連れて行ったの・・と言います。しかも、寝室には赤ん坊の弟がいて、パパが「その部屋には、絶対大入るな!」と言い残して行ったそうです。
 やばい話になってきて、アスガーは怒り爆発で、この家にもパトカーを向かわせますが、到着した警官からはとんでもない報告が!
 この辺から緊迫感は、ものすごくなっていきます!
 そして、最後には衝撃のどんでん返しが・・・!って、ま、大体そうだとは思いましたが・・それでもなかなかショックです。

 B級映画の評価が高いロッテン・トマトでは98%の高評価。2018年のサンダンス映画祭に続いて、第91回アカデミー賞外国語映画賞では最終選考までは残ったらしいです。
 しかし、さすがにこれを映画館に見に行ったらショックを受けると思いますよ。Amazonあたりで、期待しないで見るぶんには、大正解でしょう!
 確かに資本主義的に見れば、この映画は、ものすごく安く作れるという大きな利点があるのでしょう。しかし、いくら、採算が取りやすいからといって、ジェイク・ギレンホール主演でハリウッドがリメイクするというのはいかがでしょうか!
 どーせ、ここまでストイックに作れるわけはないし、無駄なシーンを入れてめちゃくちゃにしちゃうでしょう。

 できれば、マニアックな映画として、そっとしておいてあげたい1本なんですがね・・。

By 寅松
 
日本語トレーラー

リメイク版のトレーラーがすでにあがってます!

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